【イベントレポート】GIGANOISE SPIN-OFF / 坂田明・一楽儀光・武田理沙・中村達也 SESSION


長崎市チトセピアホールでは自主事業として「GIGANOISE SPIN-OFF / 坂田明・一楽儀光・武田理沙・中村達也 SESSION」を5月6日に開催しました。

フリー・ジャズ/即興音楽シーンで60年代末より活躍してきたレジェンド・坂田明。メディアアートを武器に世界を渡り歩く、ドラびでおこと一楽儀光。エレクトロニクスを駆使した即興演奏で注目を集めるキーボーディスト・武田理沙。スターリン、ブランキー、ロザリオス…と日本ロックの伝説を体現するドラマー・中村達也。バックグラウンドも世代も異なる4人による完全即興ライブです。


今回は舞台上にグランドピアノ、客席フロア前方に楽器を配置し、アーティストを3方向から客席が取り囲む、臨場感の高いスタイルでのライブ。間近で演奏が楽しめるとあって期待も高まります。

開演時間を少し過ぎた頃、舞台上の幕の隙間から4人が登場、張り詰めた静けさを切り裂くような中村の鈍くて重いキックが鳴らされると、それを打ち返すように叩きつける武田のピアノの応酬から演奏はスタート。


二人の音の合間を縫うかのように一楽がモジュラーシンセを操れば、坂田のサックスもフリーキーに吹き鳴らされ、たちまち音の洪水で会場が満たされます。


スモークの立ち込めるフロアでは妖しく光る一楽自作の電子楽器の群々が。シンセのコントローラによって制御されたドローンも客席頭上を旋回し大いに沸かせます。


中村の演奏はドラムセットに留まらず、ときには客席フロアを駆け回り、スティックで床の板や客席の手すりまでも叩くことで音楽を紡いでいきます。


ノンストップで吹き、鳴らし、叩きまくるセッションに突然訪れる静寂。坂田の口から谷川俊太郎「死んだ男の残したものは」の一節がつぶやかれます。訥々とした調子ではじまった語りは、残り3人の演奏を受けて徐々に熱を帯びていき、最後は絶叫へ―。


セッションも終盤にさしかかると各々が楽器を交代しての演奏がはじまります。武田がシャープで豪快なドラミングを披露したかと思えば、ステージ上で中村がピアノを軽快に鳴らすレアな1シーンも。


轟音と閃光で埋め尽くされた60分の本編は大きな拍手に包まれて幕を閉じました。

メンバーが一旦退場した後も拍手は鳴り止まず、程なくして再びフロアへ。すかさずアンコールがスタート。最後まで圧倒のパフォーマンスでライブを締めくくりました。

【実施概要】
(日  時) 2024年6月8日 18時~19時15分
(主  催) 長崎市チトセピアホール 指定管理者 有限会社ステージサービス