【イベントレポート】「長崎の演奏家たち 名曲コンサート」

長崎市チトセピアホールでは11月19日に「名曲コンサート」を開催しました。

長崎県音楽連盟とチトセピアホールが連携して開催するこのコンサートは、“誰もが耳にしたことのある名曲をぎゅっと1時間に凝縮してお届けする”というコンセプトで、今回が6回目の開催となります。

今年からはチトセピアホールが上階にある長崎市北公民館と一括管理になったことをうけて、コンサートとの連携企画として【北公民館秋の講座「名曲レストラン」】も開催しました。こちらは、クラシックから歌謡曲までおなじみの名曲の魅力を生演奏とともに解き明かすというもので、長崎県音楽連盟所属の音楽家の方たちをお迎えして9月から11月にかけて全3回の連続講座を開講しました。

また、毎回設定されたテーマにちなんだ選曲で行われる本コンサートですが、今年はコロナ禍における演奏のあり方を模索するトライアルなものとなりました。

本番に先駆けること1ヶ月前、10月15日に長崎大学創楽堂でこのコンサートの関係者を対象とした研修会を開催、実演家・主催者・施設管理者そして医療関係者による現状報告と意見交換、開催にあたっての懸念事項等の共有がなされました。

そしていよいよ本番当日の開場時間。チトセピアホールの利用ガイドラインを遵守してお客様をお迎えします。手指の消毒、検温、飛沫感染防止ガードなどの設置、出演者やスタッフはもちろん来場された方々の連絡先の聞き取りなど、各セクションで感染対策への細心の注意が払われた体制で行われました。

【2020年12月5日追記】
11月19日(木)開催の上記公演より2週間が経過しましたが、ご来場いただきましたお客様、出演者、関係者、舞台・運営スタッフともに会場内におけるクラスター感染の発生もなく、保健所等関係機関からの問合せや感染報告は一切なかったことをお知らせいたします。開催にあたっての様々なお願いを遵守いただきました、お客様ならびに公演関係者の皆さま、ご協力ありがとうございました。

そして開演、ハンドベルあじさいによる“長崎の鐘”からスタートです。

“無伴奏チェロ組曲第1番よりプレリュード” (チェロ:村田静菜)

“心の瞳” (ヴォーカル:赤窄菜留実 ピアノ:渡辺想)

“星はいつも” (KOQ…オーボエ:諏訪園万由 クラリネット:大下奈穂 ファゴット:池田祐希 ピアノ:川畠美穂)

“2本のクラリネットのための演奏会用小品 第2番ニ短調作品114より1・2楽章”(クラリネット:小川勉・大下奈穂 ピアノ:阿久根詩乃)

長崎県オペラ協会の皆さんはいつものレパートリーとは一風変わって、さだまさしさんの“Birthday”を披露。(ソプラノ:出口綾佳・相知幸絵・高木みどり・高原佐喜子・篠暁子・富永宏美・松本佳代子 ピアノ:山浦直子)

そして本公演のハイライト、愛知在住のテノール・岡田尚之氏によるリモート出演で“別れの曲”。

演奏の前後にはZOOMを使って会場とのトークコーナーも設けられ、テクノロジーを導入した新しいコンサートの形式となりました。

長崎県新演奏家協会からの3人で“白鳥”(フルート:岩崎梓 チェロ:村田静菜 ピアノ:小川陽子)

長崎を中心に活動するアンサンブル「プリコット」は童謡“おおさむこさむ”を優しいアレンジで。 (ピアノ:内田誠 ファゴット:池田祐希 リコーダー:種口敬明)

“落葉松”(ソプラノ:福地友子 ピアノ:川畠美穂)

本編の最後を締めくくる映像出演の長崎交響楽団で“ハンガリー舞曲第6番”。

そしてアンコールは出演者全員が登壇。鳴り止まない拍手と(心のなかでの)歓声のなか、名曲コンサートは幕を閉じました。

【実施概要】
(日時) 令和2年11月19日 19時~20時20分
(主催) 長崎県音楽連盟
(共催) 有限会社ステージサービス(長崎市チトセピアホール指定管理者)
(助成) 文化庁 令和2年度 文化芸術活動の継続支援事業