チトセピアホールでは自主事業として「中村達也 DRUM SOLO LIVE」を7月31日に開催しました。
使用される楽器は1台のドラムセットのみ。そこから繰り出されるリズムをぐるりと取り囲んだオーディエンスが楽しむドラムソロライブ。全国各地で好評を博するこのライブ、長崎では2017年以来2回めの開催です。
開演時間を少し過ぎた18時5分、客電の落ちた客席の暗闇の中からグレーのジャンプスーツにタンクトップ姿の中村達也が登場。ぽつりぽつりとつぶやくようなタムの単音からライブはスタート。
抑制されたビートから始められた演奏は、やがてバスドラやシンバル、ときにはハイハットスタンドやドラムチェアまでも楽器として色彩豊かなものへと姿を変えてゆきます。
次第に激しさを増す演奏がピークを迎えるころ、フロアの頭上に吊るされた巨大な白布も会場の熱気を受け大きなうねりを見せます。
絶頂を迎えたフロアに訪れるのは突然の静寂。極彩色の世界はとたんにモノクロームへと姿を変え、繊細なシンバルの響きからまた新たなグルーヴが練り上げられていきます。
ロックにはじまりパンクやロカビリーのドラムはもちろん、ハウスの4つ打ちや映画音楽のティンパニ、ときにはどこか懐かしさを感じさせるお祭りのお囃子まで、さまざまなリズムが顔を出しては消えてゆきます。
中村達也というドラマーを通り過ぎてきた様々な音楽が1台のドラムセットを通じて再構成されるドラムソロライブ。80分叩きっぱなしの本編はオーディエンスとのハンドクラップの掛け合いで盛り上がるなか、幕を閉じました。
ドラム台を降りて一旦退場した後も鳴り止まない満場の拍手に迎えられて再登場。すかさずアンコールがスタート。本編とはガラリと変わり最初からフルスロットルのノンストップ、爆音で叩きまくること5分、最後まで圧倒のパフォーマンスでライブを締めくくりました。
【実施概要】
(日 時) 令和3年7月31日 18時~19時20分
(主 催) 長崎市チトセピアホール 指定管理者 有限会社ステージサービス