【イベントレポート】「第26回 長崎の演奏家たち 名曲コンサート」

長崎市チトセピアホールでは11月29日に「名曲コンサート」を開催しました。

長崎県音楽連盟とチトセピアホールが連携して行うこのコンサートは、“誰もが耳にしたことのある名曲をぎゅっと1時間に凝縮してお届けする”というコンセプトのもと2015年よりスタート、コロナ禍の間もリモート出演や感染対策徹底など工夫して開催し、今回が10回目の開催となります。

コンサートに先駆けて、上階にある長崎市北公民館との連携企画として【北公民館秋の講座「名曲レストラン」】が開催されました。こちらは、クラシックから歌謡曲までおなじみの名曲の魅力を生演奏とともに解き明かすというもの。「名曲コンサート」のプレ講座という位置づけで2020年度からスタートし、今年で5年目となります。今年も長崎県音楽連盟所属の音楽家の方たちをお迎えして全3回の連続講座を開講しました。

そしてコンサート当日は、プッチーニとフォーレの没後100年の節目の年にちなみ、2人の大作曲家のレパートリー、そして長崎にちなんだ名曲たちが演奏されました。

幕開けを飾るのはハンドベルあじさい。“長崎夜曲”からコンサートは始まります。

続いてフォーレの遺した楽曲を特集するコーナー。川畠美穂のピアノによる「無言歌第3番」

そして村田静菜のチェロを加えての「エレジー」

「組曲ドリー」より第1曲、終曲は福田久美と田川尚美のピアノ連弾で披露されました。

山口紗弥のピアノによる「夢のあとに」では幻想的な照明が会場を包み込みます。

そしてフォーレ特集の最後を飾るのは田邉詠美のホルンと山口紗弥のピアノで「シチリアーノ」

ここで長崎の若手音楽家によって結成された「ユニットN」から中村卓士(ピアノ)、時津仁美(ヴァイオリン)、村田静菜(チェロ)のトリオ編成でピアソラの「オブリビオン」。才気溢れる演奏を聴かせます。

そしてここからはプッチーニの特集。まずはソプラノの法師山宏子、ピアノのエヴゲニヤ・スレプチェンコによる「歌に生き恋に生き」、「私のお父さん」。

続いて、ソプラノの福地友子が中村卓士のピアノを伴って「ある晴れた日に」。

ここからは長崎の唄特集へ。

端唄「春雨」が高橋崎山の尺八と吉牟田美雪の三味線によって披露されました。名曲コンサート始まって以来、はじめて和楽器が演奏されましたが、こういったジャンルを越えたコラボレーションも新鮮ですよね。

続いて「歌謡曲で歌われた蝶々さん」と題し、「蝶々さん」にちなんだ楽曲をメドレーにアレンジ、堀内伊吹のピアノに合わせて、河野英雄の名調子なナレーションが冴え渡ります。

プログラムの最後はバリトンの豊島正伸と林田賢のピアノによる「長崎の鐘」と「終着駅長崎」で締めくくられました。

【実施概要】
(日時) 令和6年11月29日 19時~20時30分
(主催) 長崎県音楽連盟
(共催) 有限会社ステージサービス(長崎市チトセピアホール指定管理者)