【イベントレポート】「林正樹&藤本一馬 DUO」

長崎市チトセピアホールでは12月8日に「林正樹&藤本一馬 DUO」を開催しました。

「新しい室内楽」シーンをリードするピアニスト・林正樹とギタリスト・藤本一馬によるデュオコンサート、今回は「ARTS for the future!2(コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業)」採択事業の一環として初めての長崎での公演が実現しました。

本公演は“音楽家が演奏しているときに聞いている音を共有する”をコンセプトに、反響板の中に客席を配置、ピアノとギターの位置も入念に調整したセッティングで、二人の構築する静謐で豊かな音空間を楽しむ環境が整えられました。

コンサートは藤本のソロ作『FLOW』より“prayer”で厳かに始まりました。一音一音の粒立ち、そして音の余韻も含めて味わう豊潤な演奏が展開されます。

林が音楽を手掛けた2021年公開の映画『すばらしき世界』のサウンドトラックから“Under the Open Sky”。

20152023年1月にリリースを控えた林正樹グループ(メンバーには藤本も参加)の新作『Blur the border』から新曲も披露。林の追求するアコースティック楽器でのアンサンブルの可能性を感じさせる演奏がなされます。

本編の最後は林がSPIRAL RECORDSに遺した2015年作『Pendulum』に収められた“Bluegray Road”。

途中休憩を挟まず70分ほどの本編が終了した後、拍手に迎えられて二人が再び登場。コロナ禍で林の“少しでも希望を持てる曲を”という思いから生まれた“Dia dos Namorados(ブラジルで「恋人の日」の意)”でコンサートを締めくくりました。

【実施概要】
(日時) 令和4年12月8日 19時~20時30分
(主催) orange pekoe
(協力) 有限会社ステージサービス(長崎市チトセピアホール指定管理者)
*「ARTS for the future!2(コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業)」採択事業

《SET LIST》
1.Prayer
2.まだ見ぬ風景
3.Values
4.particle dance
5.Yuragu
6.FLOW
7.Under the Open Sky
8.Bluegray road
(アンコール)
1.AGAIN
2.Dia dos Namorados