長崎市チトセピアホールでは自主事業として「『ナイトクルージング』特別上映会」を8月24日に開催しました。
本作は生まれながらの全盲者・加藤秀幸さんの映画制作を追うドキュメンタリー。既に全国で大きな反響を得ていましたが、今回が九州で初めての上映ということもあり沢山の方々にご覧いただくことができました。
そして今回はスマホアプリ「UDCast」による音声ガイド・日本語字幕対応のバリアフリー上映ということで、会場にはアプリを利用してご覧になる方も。今回の上映にあたっては長崎県視覚障害者情報センターの職員の方に広報や運営において多大なるご協力とアドバイスをいただきました、ありがとうございました。
1回目の上映のあとには佐々木誠監督と長津結一郎・九州大学大学院芸術工学研究院助教によるアフタートーク。
佐々木監督からは映画製作にあたっての意図からはじまり、ドキュメンタリー作家としての対象者との関係性について意識する点など踏み込んだお話が披露されました。
また長津先生からは、作中で描かれる加藤さんの映画製作などの表現活動が本人にとってのエンパワメントとなる一方で、佐々木監督をはじめとする周囲の人々にも意識の変化をもたらしたのではないかと指摘。映画の内容をよりいっそう深く考えるための意義深いトークとなりました。
終演後もロビーではご覧いただいたお客様から佐々木監督が激励されるひとコマも。
障害のある人もない人もいっしょに映画を楽しむというコンセプトで行われたこの上映会、多くの方のご協力を得て開催することが出来ました。これからもチトセピアホールはすべての人が文化芸術を楽しめる機会づくりに努めてまいります。
【実施概要】
(日 時) 2019年8月24日(土) 14時/18時30分(2回上映)
(主 催) 長崎市チトセピアホール指定管理者 有限会社ステージサービス
(協 力) 長崎県視覚障害者情報センター
令和元年度長崎県愛の福祉事業振興補助金交付事業