「佐藤健寿トークショー『軍艦島と世界の廃墟』」のお知らせ

※「佐藤健寿トークショー『軍艦島と世界の廃墟』」は終了しました。沢山のご参加ありがとうございました。
当日の様子は 【イベントレポート】「佐藤健寿トークショー『軍艦島と世界の廃墟』」 をご覧ください。


” こ の 町  に は 耳 を ふ さ ぎ た く な る ほ ど の 静 け さ が あ る ”
謎多き一編の「詩」に導かれ軍艦島を訪れた男が見た光景とは―。
世界中の廃墟を巡った写真家・佐藤健寿が廃墟、そして軍艦島の魅力について語ります。


世界各地の“奇妙なもの”を博物学的・美学的見地から追求するフォトグラファー・佐藤健寿。写真集『奇界遺産』やTBS「クレイジージャーニー」への出演でも知られる異才が、「廃墟の王」と呼ぶ軍艦島を撮り下ろした写真集「THE ISLAND 軍艦島」の出版を記念し、トークショーを長崎で初開催。
今回の撮影に参加したNAGASAKI 3D PROJECTの出水享氏と共に、軍艦島の現在について語ります。

【会場】 長崎市チトセピアホール
【日時】 平成 30 年 2 月 18 日 (日) 18 時開場 / 18 時 30 分開演
【料金】 入場無料 (先着順・定員500名・予約不要)


■佐藤健寿‥武蔵野美術大学卒。フォトグラファー。世界各地の“奇妙なもの”を対象に、博物学的・美学的視点から撮影・執筆。写真集『奇界遺産』『奇界遺産2』(エクスナレッジ)は異例のベストセラーに。著書に『世界の廃墟』(飛鳥新社)、『空飛ぶ円盤が墜落した町へ』『ヒマラヤに雪男を探す』『諸星大二郎 マッドメンの世界』(河出書房新社)など。近刊は米デジタルグローブ社と共同制作した、日本初の人工衛星写真集『SATELLITE』(朝日新聞出版社)、『奇界紀行』(角川学芸出版)、『TRANSIT 佐藤健寿特別編集号〜美しき世界の不思議〜』(講談社)など。NHKラジオ第1「ラジオアドベンチャー奇界遺産」、テレビ朝日「タモリ倶楽部」、TBS系「クレイジージャーニー」、NHK「ニッポンのジレンマ」ほかテレビ・ラジオ・雑誌への出演歴多数。トヨタ・エスティマの「Sense of Wonder」キャンペーン監修など幅広く活動



佐藤健寿「THE ISLAND 軍艦島」(朝日新聞出版)

“この町には耳をふさぎたくなるほどの静けさがある”

謎多き一編の「詩」に導かれた、新たな軍艦島の光景とは ──

「クレイジージャーニー」『奇界遺産』『世界の廃墟』
佐藤健寿が廃墟の王、軍艦島へ。

・・・古くはローマの遺跡群から今日の東日本大震災の跡地まで、あらゆる文明=社会はいつか荒廃して自然に帰すことを、実は私たちは、経験的に、あるいは歴史的に、よく知っている。ところが私たちは永続的な進歩という共同幻想を維持することで、この社会をどうにか成立させなければならない。それは文明が本質的に抱えるパラドックスである。だからこの欺瞞からすでに解放された軍艦島に立つとき、むしろ私たちが矛盾だらけの存在であることに気付かされる。そして社会を成立させる幻想と無常の現実との境界に浮かぶ島で、語るべき言葉を失うのだ。
(あとがき「幻想と現実の境界に浮かぶ島」より)。