【イベントレポート】伊藤ゴロー・エンド・オブ・ザ・イヤー・ギター・コンサート2016


チトセピアホールでは自主事業として「伊藤ゴロー・エンド・オブ・ザ・イヤー・ギター・コンサート2016」を12月24日に開催しました。


コンサートは最新ソロアルバム「POSTLUDIUM」に収められた“Luminescence”から始まりました。今回デュオを組むロビン・デュプイの奥行きのあるチェロの響きの中、ギターの一音一音が丁寧に奏でられ、一曲目から会場にはしっとりした雰囲気が広がります。

続いて前作“Wings”、“Valse”と、ゆったりと心地よいワルツ曲が続きます。

第一部の最後はアルバム「Glashaus」より表題曲“Glashaus”。アルバムでは弦楽四重奏によって演奏された曲をデュオで披露。繊細なギターの調べに寄り添うように奏でられる深みを湛えたチェロの響きに包まれながら、ファーストステージは終了しました。

セカンドステージは“Obsession“からスタート。ロビン・デュプイのカスタムしたオリジナルチェロを爪弾いたりボディを叩いたりすることから生み出される前衛的な、まさしくObsession(執念)を感じさせる演奏が印象的でした。

続いて、 A.C.ジョビンのカバーで“Insensatez”、青森県美術館の展覧会のために作られた“Fly me to the Aomori”。

そして“The Isle”。性急に刻まれるギターに荒々しくチェロが不協を奏で、この夜で最もホットな演奏です。

二部の最後は“Nobember”。十一月の雪の降るしんとした風景を思い起こさせる澄んだ音色のハーモニーで本編が締めくくられました。

鳴り止まない拍手に招き入れられてのアンコールは、クリスマスイブのこの日にちなんで“First Noel”。クリスマスをイメージした深緑のビロード幕を背景に、ギターとチェロの奏でる音がキラキラと瞬く粒になって客席に舞い上がっていくようなハッピーな雰囲気の中、コンサートは幕を閉じました。

【実施概要】
(日  時) 平成28年12月24日 18時~20時
(主  催) 長崎市チトセピアホール 指定管理者 有限会社ステージサービス
(参加者数) 60名