【イベントレポート】千歳公楽座 旅成金 in 長崎


2月1日、「千歳公楽座 旅成金 in 長崎」を開催しました。かつて街場にあった寄席のように噺家さんの息遣いまでもが伝わるような距離で落語を聴くというコンセプトで始まったこの会、第六回は話題の二ツ目集団「成金」から柳亭小痴楽さん、瀧川鯉八さん、神田松之丞さんをお迎えしての開催です。当日は140名を超すお客様にお集まりいただき、千歳公楽座始まって以来の盛況を迎えました。

通常の「千歳公楽座」はホールのロビーを会場に、演者とお客様との距離が近い親密感のある雰囲気づくりをしていますが、今回は改修工事期間中ということでメルカつきまちをお借りしての開催。ランタンフェスティバルの準備に華やぐ築町界隈が笑いに包まれる夜となりました。

開口一番は神田松之丞さんで寛政力士伝より「雷電の初土俵」。伝説の名大関・雷電為右衛門の怪童ぶりをユーモラスに語り会場は和やかな雰囲気に。



続いて瀧川鯉八さんで「長崎」。ちゃんぽん、皿うどんやトルコライスに気を引かれつつ、中華街からオランダ坂を経由して鍋冠山の展望台と足を伸ばす観光カップルを描いたロードムービーのような一篇。長崎の名所名物がふんだんに折り織り込まれた創作落語を長崎で聞く喜び!



仲入り挟んで後半戦。まずは柳亭小痴楽さん。豪快なご家族のエピソードから「あくび指南」。あくびが上手く出来ずに素っ頓狂な声が出てしまうくだりは何度聞いても笑ってしまいます。


そして本日のトリは松之丞さんで天明白浪伝より「稲葉小僧」。
大名屋敷に盗みに入るも警護役に見つかり手傷を負った稲葉小僧、その逃亡劇。吉原での捕方に囲まれるくだりでの、爛々と光る御用提灯の光景が目に浮かぶような活劇感溢れる語り口は圧巻。豪快な語り口でグイグイと引き込みスパッと終わる鮮やかな幕切れまでを堪能し、「旅成金 in 長崎」はお開きとなりました。


「千歳公楽座」、次回は「春風亭ぴっかり☆・桂宮治 二人会」を3月7日に開催、只今絶賛ご予約受付中です。どうぞご期待ください!

【実施概要】
(日  時) 平成30年2月1日(木) 19時~21時15分
(参加者数) 144名
(主  催) 長崎市チトセピアホール 指定管理者 有限会社ステージサービス